『スクール・オブ・ロック』(前頭)

スクール・オブ・ロック スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]

スクール・オブ・ロック スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]

 どうもこんにちは、シマウマです。管理人のヒモロギさん多忙につき、代打で映画番付を頼まれました。がんばります。奇蹄類なりにがんばります。

 ヒモロギさんには「どの映画をレビューしてもいい」と言われているので、シマウマだけに『ゼブラーマン』でも、と一瞬思ったんですが、狙いすぎの感があるうえ、どうせなら自分の大好きな映画をレビュりたいということもあったので、今回は『スクール・オブ・ロック』を取り上げてみたいと思います。好きなんですよこの映画。イエイ。ロックしようぜ! ひひーん!

 ストーリーはありがちで単純、ライブでダイブしても観客に避けられる人気・人望の欠如した駄目ロッカーが代用教員のフリして小学校にもぐりこみ、ロックのロの字も知らない子どもたちにロッキン英才教育を行なうかたわらで彼自身も人間的に成長していくというロック版『天使にラブソングを』みたいな話。まあ単純な話ですよ。カバとかキリンとかが観てもわかる話。あいつら偶蹄類って、僕らと違って全般的に鈍く出来ているみたいで。芸術に関する感受性? みたいなの? っていうのは、だんぜん僕ら奇蹄類のほうがまさっているわけですよ。だから連中にとっては『天使に〜』も『スクール〜』も同じに見えるかもしれないけど、違いのわかるシマウマとしては『スクール〜』に込められたロック愛に涙せずにはいられません。劇中ジャック・ブラックが黒板一面に書いた「ロックアーティストの歴史的相関図」は実は監督が一生懸命書いたものだというのだから、なんかもうほんと泣けます。ジャック・ブラックも唯我独尊きちがいロッカーを好演というか熱演というか地で演じていてそれがまた素晴らしいし、お前らほんとにロックしてるよ!

 今ってサバンナ雨季なんですよ。超たいくつ。だもんでツタヤでごっそりビデオ借りてきて群れの仲間と一日中映画を観てたりするんですけど、最近群れの間ではこの映画の影響でロック映画が流行中。先週なんかは、ジャパニーズロックとかってどんなかんじなん? ってことで『ロッカーズ』『アイデン&ティティ』『星くず兄弟の伝説』を立て続けに観たりしたんですけど、どれも『スクール〜』の爽快感には及びませんでした。シマウマらしく白黒つけるとしたら、
 『スクール〜』……純白
 『アイデン』……白
 『星くず』……黒
 『ロッカーズ』……漆黒
といったかんじ。黒系の二作は特にヒドかったです。サバンナを陣内貴則が通りかかったら頭に噛み付いて後ろ足で蹴り上げてやろう! とみんなで憤慨して怒声を上げていたらライオンの襲来に気づかず仲間が一頭食われました。くっそ。陣内マジむかつく。いや、陣内もムカつくけどライオンもムカつきます。なんていうの、あいつらって「シマウマ食って当然」みたいなアタマがあるし、僕らも僕らで「ライオンにだったら食われてもしょうがないんじゃん?」みたいな意識があったりするわけで。こういう何者かによって作られた観念、巨大で絶対的な体制、そういったものに対して僕らは断固闘っていくべきじゃないか、それが僕らのロックなんじゃないか、って最近思うわけで。俺らはサバンナの歯車じゃねーんだー! なんて吼えてみたりしてね。そんなわけでこないだ群れの仲間とロックバンドを結成しました。バンド名はロッキンゼブラホースメン。聴いてください、曲は「EAT THE LION」! カモナベイベー!



「EAT THE LION」
作詞・作曲・編曲 シマウマ

キリンの顔が恐怖に歪み
インパラの群れが騒ぎ出す
ハゲタカ虚空に湧き起こり
バオバブ黙って立っている
搾取が西からやってくるぜ
キリン東へ ゾウも東へ
ガゼル東へ ペリカン空へ
シマウマだけが シマウマだけが
西へ西へと駆けてゆく
GO WEST…… GO WEST……

この両脚は奴らを追い立てるため
この蹄は奴らを蹴り倒すため
縞模様は奴らに近づくためにある
鬣は風をその身にまとうため
いななきは勝利の凱歌を歌うため
硬い臼歯は奴らを骨ごとすり潰すためにあるんだぜ
EAT! EAT! EAT! EAT!
EAT THE LION! WOO! WOO! WOO!


 イート! イート! ライオンインザゼブラズストマックー! イエイ! ヒュー! どうもありがとー! みたいなかんじの歌なんですけどね。どんなもんでしょうかね。かなり反体制つらぬいてますよね。ぶっちゃけ僕ら肉とか食えないっつーか、食っても吐いちゃうんですけどね。ともあれ、こんど国立公園で野外ライブとかする予定なので、よければみなさん僕らのとことん熱いロック魂を全身で感じに来てくださいね。センキュー! センキュー!